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【現代文B】夏目漱石「こころ」の舞台を歩く

 / 授業

冬休みの最終日、夏目漱石「こころ」の舞台を訪ねました。あいにくの雨でしたが、学校(神田猿楽町)を出発し神保町から万世橋、明神の坂を経て神田明神に向かいました。作品では、Kの恋心を知った私がお嬢さんのお母さんに「奥さん、お嬢さんを私にください。」と願い出ます。結婚が決まった場面の直後、【私】が歩いた街です。

次に、神田明神から傘谷坂、金花坂(サッカー通り)を経て、東京大学病院近くの竜岡町、無縁坂を歩きました。池之端に下りて不忍池へ。上野駅で解散となりました。お嬢さんに恋をしたKが、【私】を誘って上野公園に向かった道です。上野公園では、冬の枯木立が作品と同じように茶色い姿を見せていました。

 

―生徒の感想―

先日、夏目漱石の「こころ」の舞台をクラスメイトと歩いて見ました。実際に登場人物たちが歩いた所を歩いて見ると、私が想像していたよりも距離があり、2.3駅分は軽く歩いていたと思います。しかし、私達も歩けないような距離ではなかったため、登場人物のように何か考え事をしながら歩いていたとしたら、あっという間に時が過ぎて行ったのではないかと終わってから感じました。(A)

実際に自分の足で「わたし」の通った道を歩いてみることで、そのときの心情、イメージをより具体的につかむことができました。「わたし」とKが無言で肩を並べて歩いた坂の名前が「無縁坂」であると知り、作者の夏目漱石は細部にまで登場人物の関係性や心理描写のヒントを書き巡らせているのだなと思いました。教科書を読んでいるだけでは感じられないことを学べてよかったです。(M)

1月7日に生徒4人と先生で「こころ」の【私】が歩いた道を実際に歩いてみました。みんなで話をしながら歩いたので体感的にはそんなに長く感じませんでしたが、寄り道しながら2時間ほど歩いたので実際は結構な距離を歩いていまいた。私が特に印象に残った場所は、上野恩賜公園です。【私】とKが話す場面を授業で前にやったことがあったので、実際に公園に行ってみて【私】やKのその時の思いを感じることができました。(Y)

私が今回一番印象に残ったことは、上野公園の大きな木を見たことです。「こころ」の中に出てきた情景描写の場面を実際に自分の目で見られたように思いました。ちょうど陽が落ちて、あたりが暗くなってきた頃だったので、物語のその場面の暗さ、主人公のどんよりとした気持ちがより深くわかったような気がしました。また、自分が読んだ物語の舞台になった場所を実際に歩くことができて、とても楽しかったです。(E)

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