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【授業】高2G現代文短歌①

 / 授業

高校2年生のグローバルクラスの現代文の授業にて、古典的な言葉遣いを用いた短歌の創作にチャレンジしました。文法や修辞への理解を深め、詩歌に親しむ活動は、本校の目指すリベラルアーツ教育の根幹とも言えるものです。今回は「誕生日、または自由」をお題とし、図書室の資料や、文法書、図鑑などを見ながら発想を膨らませました。

作品完成後は、生徒同士で交換し、評価し合いました。

生徒の作品とクラスメイトによる鑑賞文を2回に分けてご紹介します。

クラスメイトの鑑賞文

午後の授業中の一瞬の夢の中に現われた、好きな人のきれいになびいた髪と横顔を詠み、作者の「推し」に対する強い思い入れが表現されている。普段から作者の推しに対する思いは聞いているので、日常をそのまま歌にしたのかなと思った。作者の推しは長い髪がトレードマークなので、推しに対する思いが伝わってきた。また、自分の何気ない学校生活に推しを組み込むことで眠い5時間目が楽しいものになる、という発想も作者らしい。

クラスメイトの鑑賞文

描かれているのは、夏に元気よく鳴いていた蝉たちが、秋の訪れとともにいなくなっていくという情景で、命の儚さと季節の移り変わりの寂しい心情が表現されている。私は、蝉=夏だと思っていたが、あえて秋という単語を組み合わせることによってより一層蝉の命の儚さを感じた。また、うつせみの意味を調べたら”蝉の抜け殻/この世は頼りなく儚いこと”と出てきた。うつ蝉(せみの抜け殻=死骸)、かけらの命、儚げ、散る、と全体的にマイナスなイメージの単語が多いが、秋のはじまり、という句があるため、新しい季節がはじまる、というプラスのイメージもあって絶妙な一首だ。

クラスメイトの鑑賞文

描かれているのは誕生日に割引の国産牛を食べようとスーパーに急ぐ姿で、誕生日のワクワクな心情が表現されている。誕生日当事者と一緒にスーパーに慌てて向かうこと自体を楽しんでいるようだと感じた。

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