教育実践

海外大学で広がる、世界へのキャリア

海外大学への進学という選択肢は、単に英語力を身につけるためのものではありません。

異なる文化や価値観の中で学び、多様な人々と関わり、時には多くの困難を乗り越えながら、自分の専門性を磨いていく。その経験が、将来のキャリアを大きく広げていきます。

今年の卒業生たちも、日本だけにとどまらず、国内外のさまざまな場所で、それぞれのキャリアを歩み始めています。

彼らの歩みから見えてくるのは、「どこに就職したか」という結果だけではありません。海外大学でどのような経験を重ね、どんな力を培い、その後の「グローバル人材」としてのキャリアへとつながっていったのか。3人の卒業生の歩みをご紹介します。

Nさん:海外大学で「専門性」と「グローバルな力」を身につける

ユタ大学を卒業したNさんは、心理学を専攻し、コンピューターサイエンス(CS)を副専攻しました。さらに人間工学(Human Factors)の資格も取得し、GPA3.8という優秀な成績で卒業しました。留学生として、ネイティブの学生にとっても難しいCSの専門用語やプログラミングを英語で学びながら、高い成績を維持し、全米名誉協会「Phi Beta Kappa」にも選出されました。

大学生活では、教室の中だけで学ぶのではなく、「とにかく現場で学ぶ」ことを大切にしました。
3つのインターンシップと5種類以上の仕事を経験し、AdobeではUS Student Lead Ambassadorとして、学生を巻き込む大規模なキャリアイベントを企画。300人以上の学生を集め、Adobe本社の役員と学生をつなぐなど、リーダーとして大きな役割を果たしました。

また、Marriott InstituteではStudent LeaderとしてWebサイトの開発やエンジニアリング業務を主導。さらに研究活動にも取り組み、教授や研究者とともに研究を行い、2本の論文を執筆しました。

こうした多彩な経験が評価され、大学3年生の時にはAmazon JapanからProgram Operation Managerとしての内定を獲得しました。早い段階で進路が決まったことで、大学4年次には研究や後輩育成など、自分自身のさらなる成長にも力を注ぐことができました。

Nさんが海外大学で身につけたのは、単なる英語力ではありません。

「人間の心理を理解する力」
「CSの技術力」
「研究・分析力」

そして、

「多様な人を巻き込むグローバルなリーダーシップ」。

異なる文化の中で、英語を使って学び、働き、挑戦した経験そのものが、Nさんの大きな財産になっています。専門分野を学ぶだけでなく、研究や仕事、インターンシップなど、さまざまな実践の場に自ら飛び込み、経験を重ねてきたことが、現在のキャリアにもつながっています。

Nさんは、将来的に大学院へ進学することも視野に入れています。海外大学での学びが、次の挑戦へとつながっているのです。

Hさん:楽天グループへ。そして、三木谷社長との面接

Hさんは、Oregon State Universityでマーケティングを学びました。日本では中高一貫の女子校に通い、高校時代からいつも前向きで行動力があり、セミナーにも積極的に参加してくれる、私たちにとって頼りになる存在でした。

大学では学びに加えて、ベトナムとタイでインターンシップも経験。異なる文化や環境の中へ自ら飛び込み、さまざまな経験を積んだHさんは、それらを生かして楽天グループへの就職を決めました。ボストンでの採用選考では、三木谷社長との面接も経験したそうです。

海外大学で学んだ経験は、就職先の選択肢を広げるだけではありません。異なる環境の中で経験を重ね、自分自身の考えを持ち、それを相手に伝えていく。その積み重ねが、日本を代表するグローバル企業の経営者と直接向き合い、自分自身の考えや可能性を伝える機会にもつながっています。

Sさん:ニューヨークのコンサルティング会社へ

そしてSさんは、リベラルアーツの大学で会計学を学び、今年卒業後、ニューヨーク市のコンサルティング会社への就職を実現しました。

世界中からさまざまな人材が集まるニューヨークで、異なる国籍やバックグラウンドを持つ人々と仕事をする。これは、まさに「世界を舞台に働く」ということです。

海外大学で専門性を身につけ、多様な価値観を持つ人々とともに学んできた経験が、今度は実際にグローバルな環境で働くキャリアへとつながっています。


もちろん、この3人だけではありません。

毎年、多くの卒業生が、それぞれの経験を生かしながら、自分なりのキャリアを歩み始めています。

共通しているのは、海外大学での経験を通して、さらに広い舞台で自分の可能性を広げていったことです。海外大学では、授業そのものだけでなく、インターンシップ、研究、学生団体、リーダーシップ活動など、さまざまなことに挑戦する機会があります。

そして、そこで出会うのは、日本とは異なる価値観を持った学生や教授、企業、社会人たちです。

その環境の中で学び、さまざまな経験を重ねることで、

  • 「自分は何ができるのか」

  • 「どんな場所で働きたいのか」

  • 「世界でどんなことに挑戦したいのか」

を考えるきっかけが生まれます。

海外大学に進学する前には、まさか自分がニューヨークで働くとは思っていなかったかもしれません。世界的な企業で働くことや、日本を代表する企業の経営者と面接することなど、当初は想像していなかった未来へとつながっていくこともあります。

そして、そうした未来につながっているのは、海外大学で積み重ねてきた一つひとつの経験です。異なる文化や価値観の中に身を置き、専門性を磨きながら、人と関わり、自ら挑戦する。その一つひとつの経験を通して、自分の可能性を知り、自分の人生そのものを切り拓いていく力が培われていきます。

だからこそ、海外大学への進学には大きな可能性があります。まだ自分の将来が決まっていなくても構いません。世界には、日本では考えていなかったような学び、仕事、出会い、そして可能性があるのです。

海外大学に行くことで、人生の舞台は大きく広がります。

「世界で活躍する」という未来を、もっと身近な選択肢に。
一人ひとりの可能性を、グローバルな舞台へ。

海外大学での学びは、人生を世界につなげる大きな一歩になるのです。

Author / 西澤 めぐみ
主任研究員(海外留学・進学コンサルタント)

16歳から単身で渡米、ブリガムヤング大学卒業。イエール大学、デューク大学を含む全米7大学で学ぶ。執筆、講演、教育コンサルティング、留学サポートに35年以上携わり、高校生の相談実績は1万人を超える。キャリア・コンサルタント、産業カウンセラー、認定コーチ資格を持ち、”キャリアにつながる海外進学”を提唱している。