海外教育の情報発信

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アメリカの学生ビザ・ESTA 最新情報 〜実際の制度と噂・不安を分かりやすく整理〜

アメリカへの渡航や留学を検討する際、報道やSNS上の情報によって不安を感じることがあります。しかし、実際には多くの人が問題なく渡航・滞在しており、断片的な情報だけで過度に不安になる必要はありません。

ここでは、現在の学生ビザやESTAの制度について、わかりやすくお伝えしていきます。

① 学生ビザについて

過去に「ビザ発給停止」などの情報が流れた時期もありましたが、2025年以降、学生ビザの発給は継続されています。ただし、審査内容には以下のような変更が見られます。

主な審査の変更点

  • ソーシャルメディア情報の申告強化
    ビザ申請フォーム(DS-160)では、過去5年間に使用したソーシャルメディアのユーザー名を申告することが求められています。

  • デジタル情報を用いた審査の拡大
    アメリカ国務省は、申請者が公開しているSNS投稿などのデジタル情報を含め、入国適格性を判断するケースを増やしています。

  • 大使館・領事館では、面接時にSNSアカウントを公開設定にするよう求められる場合があります。

※これは申請者に特定の思想があるかどうかを判断するものではなく、本人確認・安全保障目的での審査強化です。

ビザ待機期間と発給状況

過去、一時的に学生ビザの面接予約を停止した時期もありましたが、現在は再開されており、通常通りビザの取得が可能です。

② ESTA(ビザ免除プログラム)について

90日以内の短期渡航に利用されるESTAについても、従来よりも収集する情報が拡大される方向にあります。

変更点の内容(今後実施予定)

  • ソーシャルメディア履歴の提出義務化
    ESTA申請時に、過去5年間のソーシャルメディア情報の提出を求められる案が提示されています。現時点では正式施行されていませんが、2026年初頭に導入される可能性があるとされています。

追加で求められる可能性のある情報

  • 過去に使用したメールアドレス

  • 電話番号

  • 家族構成などの基本情報

対象となる主なSNSの例

  • Facebook, Instagram, X (旧Twitter), LinkedIn, YouTube など

SNSアカウントを持っていない場合

アカウントを持っていない場合は、その旨を申告します。一方で、SNSアカウントを保有しているにもかかわらず、申告しないなどの虚偽申請は、入国拒否や将来的な渡航制限につながる可能性があるため、正確な申告をすることが最も重要です。


以上が現時点におけるアメリカの学生ビザ及びESTAの最新情報です。

「SNSの投稿内容でビザが否認される」といった極端な話は決して信じないようにしてください。SNSの情報開示は、あくまでも本人確認、および安全審査の一部にしかすぎません。学生ビザ申請の際は必要な書類を揃え、財政能力があることを証明し、適切な学業計画を示していきましょう。

Author / 西澤 めぐみ
主任研究員(海外留学・進学コンサルタント)

16歳から単身で渡米、ブリガムヤング大学卒業。イエール大学、デューク大学を含む全米7大学で学ぶ。執筆、講演、教育コンサルティング、留学サポートに35年以上携わり、高校生の相談実績は1万人を超える。キャリア・コンサルタント、産業カウンセラー、認定コーチ資格を持ち、”キャリアにつながる海外進学”を提唱している。